W7の端っこにある小さな教会に敬虔なクリスチャンでもないワシが足繁く通うのは
お前さんがいるからなんじゃ。
−愚か者の懺悔−
「のう、。神様なんて本当にいるのかのう?」
「もちろんですよ」
「ふむ。それなら何故神様は人を死んでしまうように作ったのかのう」
「そうですねぇ・・・きっと人が命を粗末にしないようにと、命に終わりを作られたんじゃないでしょうか」
「何で神様は地球を丸くしたのかのう」
「そうですねぇ・・・きっと隅で寂しい思いをする人がいないように端っこを無くす為じゃないでしょうか」
ワシの馬鹿げた質問にも、はいちいち一生懸命考える。
本当は答えなんかどうでもよくて、その姿を見たいだけなんじゃが・・・。
お前さんが言うと、神様ってモンがやたらと優しい奴に思えるのう。
人類みな兄弟、人は生まれながらにして皆善人か?
きっと他の奴がこんなことを口にしたのなら、ワシは嘲笑うじゃろう。オメデタイ奴じゃと蔑むんじゃろう。
だがのう、お前さんが言った途端、それらがえらく尊いもののように思えてしまうのは何でじゃろうか?
目の前にある羽の付いた作り物の銅像なんかより、お前さんの方がよっぽど天使みたいじゃと
そんな事を考えてしまうワシは、何だか馬鹿みたいじゃのう。
しかしお前さんを目の前にすると、そんなこと口が裂けても言えなくなってしまうワシは、もっと大馬鹿じゃ。
「私は神様のお嫁さんになったんです」
やれやれ、なんでシスターなんかになったんじゃ。
そんな嬉しそうに言われたらワシの気持ちなんて言えんじゃろーが。
いつものワシなら、お前さんをマグダラのマリアにしてでも掻っ攫っていったんじゃろうが
お前さんの無垢な笑顔を目の前にすると、そんなことはとてもじゃないが出来なくなってしまうんじゃ。
きっとお前さんを汚すことなんて、ワシには出来んのじゃろう。例えそれが、政府の命令であったとしても・・・
なんて、ワシは何馬鹿なことを考えとるんじゃろうか。
あーぁ、ほんとに大馬鹿者じゃな。
十字架に括り付けられとる爺さんを恋敵じゃなんて思うてしまっとるんじゃから。
恋をすると人は馬鹿になるというからの
ワシが馬鹿になってしまったのはお前さんのせいじゃぞ?
責任とってもらわんとな。
のう、
馬鹿につける薬はないと言うからの、代わりにお前さんがワシの包帯にでもなってくれんか?
真っ白いお前さんの体がワシを包んでくれたなら、ワシはきっと、二度とこの手を
血に染めたり、出来んじゃろうから…
―――あぁ、ワシはやっぱり、大馬鹿者じゃ。
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大好きなRADより