I think ・・・
―――家族愛とは素晴らしい。
いやしかしだな、とサンジは思う。
いっくらなんだってありゃあ仲良すぎだろうが。
クソ忌々しいマリモめ。俺のさんにべたべたべたべたしやがって!
とはいえ愛しい人の楽しげな表情を見ればむやみやたらに邪魔するのも憚られる。
その表情がたとえ自分の嫉妬心を余計に駆り立てるものであっても、だ。
まぁあんな素敵なお姉さまがいた日にゃシスコンになるのも頷けるが
そうは言っても邪魔なもんは邪魔だ。
はぁ・・・これも“恋の試練!”と乗り越えるしかないんだろうか。
けど待てよ?俺がさんと結婚したらアイツは俺のおとう・・・
寒っ!!今なんかクソすんげー寒かった!!なんだここ、冬海域か!?
か、考えるの止そう・・・
あーもーそろそろ我慢も限界だ。
おいクソマリモマン!俺のハニーに近づくんじゃねェー!!
―――恋をすると女は綺麗になる。
いやしかしだな、とロロノア・ゾロは思う。
なんだってその相手はよりにもよってあのクソコックでなけりゃならんのだ。
どうやらは目がすこぶる悪いらしい。いや、悪いのは脳の方か?
いずれにせよチョッパー、頼むから治してやってくれ。
容姿も中身も恵まれた姉(もどき)が男を見る目だけはなかった事実が残念でならねェ。
なぜコウシロウ先生はシモツキ村に縛り付けといてくれなかったのかと悔やんじまう。
まぁそれじゃあ自分も会えなかったんだから、悩むところではあるけどな。
は昔からこんなロクでもない男を選ぶヤツだったか・・・?
・・・いや、そんなこと考えたって意味ねェな。
例えどんなにいい男を選ぼうが、の連れてくる男なんて全員残らず気に食わねェんだからよ。
クソコックの隣で笑ってるを見ながら、いつかアイツも白無垢を着る日が来るんだろうか・・・
なんて考えるとついつい黒手ぬぐいを頭に巻いて口に刀をくわえたい衝動にかられる・・・!が、
うっかりコックをぽっくりと逝かしちまった日にゃ、大事なアイツを悲しませちまうし
ここは一つ、一億歩譲って半殺しで勘弁してやるか、と心に決めた。
―――喧嘩するほど仲がいい。
いやしかしだな、とは思う。
いくら戯れのような喧嘩だと分かっていても、こうも頻繁に刀だの黒足だの
物騒なものが飛び交うのを目にするのはさすがに心臓に悪い。
仲が良いのねと言えば二人はこぞって否定するけど
言い合う言葉の応酬も、コイツだけには決して負けたくないと張り合う姿も
戦闘中打ち合せなしであそこまで息ぴったりに技を繰り出す様も
誰がどうみたってお前ら超仲良しだろうと言う他ないじゃないの。
二人は私を取り合うような素振りを見せるけれど、そんな時すらも時々疎外感を抱く時がある。
自分そっちの気でいきいきと喧嘩を始められると
コイツら私をダシにしていちゃつきたいだけなんじゃなかろうかと本気で思ったりする。
かたや愛しい恋人、かたや可愛い弟。
まったくどっちにヤキモチ焼いて良いのやらとため息を吐きたなるわ。
どっちも好きだからこそどっちも取られたような気になるし、どっちにも腹が立つ。
あーぁ、いつか私が身を固める日が来たらこの子達どうするんだろう。
・・・血を見ることになるのは避けられなさそうね。
どっちの血だか分からないけれど、出来るだけ穏便にすませてもらいたいものだわ。
ぎゃーぎゃー騒ぐ二人を前に深々とため息を吐く。
・・・いい加減喧嘩やめないと可愛い船医達のところに浮気しにいくわよ?
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3人のそれぞれのスタンス vv